パリの薬草店で働く薬剤師のブログ

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アーカイブ

パリの薬草店エルボリストリ

Herboristerie du Palais Royal


(一部加筆変更)

2016年初めより、新たにパリのエルボリストリでお仕事をさせてもらっています。


日本人薬剤師・植物療法士としてカウンセリングを担当しております。

歴史のある伝統的植物療法と、エビデンスに基づく現代植物療法、自然療法など健康に関するあらゆるものが揃ったエルボリストリです。

 

フランスで、このような植物療法の現場で働くのが予てからの夢でした。オーナーのMichel Pierre氏をはじめ、知識も経験も豊富な素晴らしい先輩方のもと修行を積みながら、日本へ向けての情報発信もしてゆく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

 


住所

Herboristerie du Palais Royal

11 rue des petit champs

75001 Paris France

Telephone: +33(0)1 42 97 54 68

 

営業時間

月曜日〜土曜日10h-19h 

 

日曜祝日定休

勤務日は火曜・水曜・金曜・土曜になります。


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インタビュー

ご自身の薬局を持ち植物療法も行う薬剤師のロベール先生にインタビューさせていただきました。

—ロベール先生にとって植物療法(フィトテラピー)とはなんでしょうか?

(以下全てアラン先生のお話です)

私にとってフィトテラピーは“生き方、ライフスタイルの一部”です。

フィトテラピーは、まず日々の“お皿の上”にあります。そう、食事ですね。伝統的な和食はいいものですよね。フランスも昔と比べてだいぶ食生活が変わってしまいました。加工食品も増えていますしね。そして現代人は食物を摂りすぎています。なのに肝心な栄養素は足りていない。加工されて変化してしまったものではなく、人間の体はシンプルなものが必要なのです。私には息子が3人と娘が1人いますが小さい時からシンプルでバランスのとれた食事を、そして必要なときは植物を用いてケアをしていました。抗生物質を使ったのは、一度あったかな?というくらいです。

私は毎朝コーヒーではなく緑茶を飲んでいるのですよ。緑茶は日本の皆さんは日常的に飲むものですよね。エピガロカテキンガレートの抗酸化作用を意識して飲んでいます。そのほかにも私や家族が毎日欠かさないものは、料理にニンニクを使って食べていること、それからCurcuma(ウコン)のカプセルを飲むことです。毎日の食生活をシンプルにバランス良く、と、そこに補助的にフィトをとりいれていますよ。

自然の一部であるヒトはずっと昔から植物を利用しています。植物の成分は人間の体が知っているものなのです。もちろん薬が必要なときがあります。でも何にでも効く薬はありません。大切なことは毎日の生活を病気になりにくいものにすることです。毎日ティザンヌを飲むことでも水分やたくさんのミネラルなどを摂ることができますね。
そしてフィトテラピーには必ず、正しい知識が必要です。それには薬剤師のサポートが重要になってきますね。


最後に私の座右の銘のひとつをご紹介いたします。


J’ai décidé d’être heureux parce que c’est bonne pour la santé.
 Voltaire

私は幸せになることにした、なぜなら健康に良いからだ。ヴォルテール

以上、ロベール先生のお話でした。

フランスの薬局は処方箋だけをあつかうのではなく、化粧品から医療機器、市販薬、植物ベースの医薬品やサプリメント、精油などがバランス良く取り揃えられています。
ロベール先生も決して植物療法だけに偏っているわけではありません。

街のみなさまの健康をいかにしてバランス良くサポートできるか。明るく穏やかで優しいロベール先生からたくさん学ばせていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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パリ第五大学植物療法講座

一月も半ばを過ぎてしまいましたがあけましておめでとうございます。

 

年初より早速大学の講座が始まりました。

 

歴史を感じる重厚で美しい校舎・・・中は暖房がきいておらず寒いですが

そこに流れる学生たちのエネルギーがとても心地よく、私も学びへの意欲がさらに高まりました。

内容は大まかに

-フランスとヨーロッパの薬局方、関連法規 

ややこしいのですが、薬局方は日本の生薬総則と似ています。

(大学で習ったのがかすかに記憶に残って・・・。)

 

-医療としてのフィトテラピーアロマテラピー

各領域別、そして少し動物のお話も・・・

 

-エルボリステリでの生薬の扱い方

ハーブの調合や精油の調合について

 

-アーユルヴェーダなどのアジアの伝統医学について

 

そして薬局見学や植物園見学、ラボ見学などもあり盛りだくさんです。

 

授業の中では植物を用いた医薬品のうち市販されているもの、調剤用のもの、またサプリメントなどにおいて商品名やメーカー名が具体的に示されています。

その点非常にわかりやすく、また調剤の際の作業なども具体的に教えてくださいます。

 

 

ところで代替医療という言葉があります。日本では「通常医療に代わる医療」として位置付けられています。

個人的感想ですが、日本で代替医療というと、それが導入されているところを除いて多くの場合、通常医療と対極にあるものになってしまっているように感じます。

 

 

フランスでのフィトテラピーやアロマテラピーは決して通常医療と全く性質の違うものではありません。(しかしフランスが国として代替医療を積極的に認めているわけではありません。)

 

フィトテラピーの中では”伝統的に”という言葉がしばしば見られます。

伝統的に人の体のケアに使われ、時間の流れとともにそれが改善され積み重なってきているわけです。

その伝統的に用いられてきた植物が現代までにある程度有効成分や毒性物質が明らかにされており、また品質管理などに関して国やヨーロッパが定めた規律がある上で、患者の状態に応じて処方・調合する「医療としてのフィトテラピー」が行われているのです。

 

だからと言ってフィトテラピーはどんな病気の治療にでも用いることができるわけではありません。

軽症の場合や病態の初期など、そして行える疾病の範囲も定められています。

また「補完医療」として、通常医療でできないケアを補うことができるものとして使われています。

 

このようにフランスのフィトテラピーは通常医療とは形の違う医療の一つとして隣り合っているように思います。

(日本でも補完代替医療を行っているところはありますが、国としての体制は整っていません。)

 

例えば私が師匠として勉強させてもらっている薬剤師の先生がおりますが、がんの外来化学療法を行っている最中の患者さんに対し、抗がん剤の体への負担を和らげるための植物療法をアドバイスし実践しています。(具体例は控えさせていただきます。)

 

化学療法は患者さんが悩んで考えて選択したことです。

抗がん剤服用中はしっかり栄養を取ることは難しいですし、体力も落ちてしまいます。こうして植物を利用することは患者さんへの助けになっています。

 

ただし使う植物や製品はなんでも良いわけではありません。

有効成分がしっかり含まれている品質良いもの・薬局品質のものであることが重要です。

 

 

日本でも薬剤師が患者の最適なケアのため、またQOL改善のため、現代医学的観点と自然療法的観点でアドバイスできる日が来たらいいなぁなんて勝手に想像しております。

 

何はともあれ、フランスでしっかりと勉強してまいりますので宜しくお願いします!

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ジェモテラピー勉強会へ

先日、メーカー主催の勉強会に出席してまいりました。

テーマは「ジェモテラピーと頭痛について」です。

 

勉強会にはオーガニックショップの販売員の方や医療職の方などが参加されていました。

今回簡単にですがジェモテラピーについてご紹介したいと思います。


早速ですがジェモテラピーとは。

 

植物の蕾や新芽の成分を抽出したジェモエキスを用いた自然療法の一種です。


ベルギーの医師であるP.Henryが1960年代に初めて研究したことにはじまり、現在もさらに数々の医師たちによって科学的研究が進められ、ジェモテラピーは植物療法・自然療法の一つとして確立されています。

 

植物の蕾や新芽にはこれから発芽・成長し形を作るための栄養・微量元素や情報、エネルギーが詰まっています。

このような成分を抽出するためには水-エタノール-植物性グリセリン溶媒が用いられます。

 


それぞれ

水には・・・水溶性ビタミン、酸、大部分のフラボノイド、ミネラル、タンニン
エタノール・・・にはアルカロイド、酸、ヘテロサイド、グルコシド、ビタミン

グリセリンには・・・ろう、フェノール、精油、フラボノイド、ゴム質、色素成分(ポリフェノールなど)

 

が溶解します。グリセリンは安定剤としての役目もあります。


いろいろな種類の植物のジェモエキスが作られており、用途も様々です。

ジェモエキスは水にうすめて飲みます。(メーカーにより濃度が異なりますので1回に何滴分飲むのかは製品の指示に従う必要があります。)



ジェモテラピーに限らず植物療法に共通していることなのですが

植物の持つ作用は、科名やPhytosociologie (植物社会学)に基づく群生の性質と関連がみられます。


 例えば一般的に湿った土地を好むシラカバ(バーチ)は、水分を根からたくさん吸い上げて巡らせます。

人の体に当てはめると、水が溜めやすい体質の人はシラカバを用いることで水分排出(ドレナージュ)を促進することができます。


ちなみにフランス語ではTerrain (テラン)という言葉を「土地、土壌、下地」という意味と人の「体質、気質、素地」という意味の両方に用います。面白いですね。


 

そしてさらに、科名や植物群生に基づくグループは、炎症や病態の進行により変化する血清蛋白のどの分画に対して作用するのかが研究されていて、関連付けることができるそうです。

 

血清蛋白:

アルブミン(炎症で減少)

α-グロブリン(炎症性)

β-グロブリン(電解質やビタミン、ホルモン等の運搬)

γ-グロブリン(抗体)

 

 この辺りのジェモテラピー理論は書ききれませんが、今回のテーマに沿ったジェモエキスとして紹介されたものをまとめておきます。


  • カバノキ(Alnus glutinosa L.)
    含有成分:カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、カフェイン酸…
    作用:血行促進、ドレナージュ作用、抗炎症作用、血小板凝集抑制…

  • カシス(Ribes nigrum L.)
    含有成分:アカセチン、イソケルシトリン、カフェイン酸、カテキン、クマリン酸、エピカテキン、没食子酸、ミリセチン、ケンペロール、ケルセチン、精油(モノテルペン類)…
    作用:抗炎症作用、抗酸化作用、コルチゾン様作用、アダプドゲン作用(刺激剤ではなくバランスが崩れた状態の正常化作用)、ほかのジェモエキスの作用を高める、ドレナージュ作用…
     

  • ローズ(Rosa canina L.)
    含有成分:エラグ酸、没食子酸、シリング酸、ルテイン、ケンペロールイソケルシトリングルコシド、マンガン等微量元素、リコペン…
    作用:抗炎症作用、アレルギーの改善 

 

 頭痛の原因はストレス、血行不良、水分代謝の低下、消化不良、肝機能の低下、ホルモンの変化、アレルギー、神経性のものなど、様々です。
ジェモエキスに含まれる多くのポリフェノールやミネラルなどが相乗して体に働きかけることで、痛みや体質の改善に役立つのだと納得しました。


今後もジェモテラピーについて深く学んでご紹介したいと思います。

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エストニアにて

 

先日、旅行でエストニアの首都タリンを訪れました。


旧市街に世界最古の薬局の一つがあると知り、行ってみました。
1422年から営業しているRAEAPTEEKという薬局で、ミュージアムとして昔の薬や道具などの展示がされています。(APTEEKは薬局という意味)

そしてカウンターには薬剤師さんもおり、現在も薬局としてハーブやサプリメントを買うことができます。


写真撮影の許可を頂き、隅から隅まで撮影。

棚の中にたくさん展示されている昔の薬のパッケージはとってもデザインが綺麗で、今の薬とは全く趣が違います。


こういうものを見ているとワクワクするのはやはり薬剤師ならではなのでしょうか。

小瓶や缶のデザインは特に素敵だなと思いました。

またタリンはIT産業で急速に発展している都市です。新市街には大型ショッピングモールがいくつかあります。


以下の写真はショッピングモール内にあるパラファーマシー(ドラッグストア)にて。

フランスのパラファーマシーよりもフィト製品が充実していました。精油はあまりありませんでした。


フィト製品は風邪、アレルギー、不眠やストレス、胃腸のトラブルなどのための市販品の他にハーブティーもたくさんあります。

ヨーロッパ諸国は歴史的に似た形で医学が発展してきているので、やはりこう言ったハーブを使った商品には共通するところがありますね。

今回写真にはありませんが、フィンランドのヘルシンキの薬局も同じような雰囲気です。

今後もフランスだけでなく、色々な国の薬局を見に行きたいと思います。

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薬剤師とフィトテラピー

「日本の薬局や薬剤師はどのような立ち位置でフィトテラピーを担うことができるか」

 これはフィトテラピーやアロマテラピーを学び始めたときからずっと考えている、そしてこれらに興味がある方々と一緒に考えて行きたいテーマです。

そのためにもフランスでフィトテラピーというとどのような形で用いられているかご紹介したいと思います。

  • 医薬品として販売されています。
    たとえばEUPHYOSE®。これはストレスによる軽い不安症状や不眠などのための医薬品です。パッションフラワー、ホーソン、バレリアン、それからBalloteというシソ科のハーブが配合されています。外用ではMadécassol®というHydrocotyle(ゴツゴラ)というハーブの成分が配合されたクリームがあります。瘢痕形成作用により皮膚潰瘍の治療補助目的で使用されています。
    これ以外にも一種類の植物のもので医薬品として販売されているものもあります。


日本にもこのような西洋ハーブの医薬品としてプレフェミン®、アンチスタックス®が販売されています。これらは要指導医薬品ですので、薬剤師が関わってきます。

今後はこのようなものが増えてくるのではないでしょうか。

 

  • 医師の処方によっても植物(ハーブ)、精油、チンキ剤、エキス剤などが用いられます。処方箋により薬局で調剤されます。(調剤用の規格のものが用いられます。)小児には坐薬もよく使われているようです。 

  • エルボリステリがあります。これは伝統的な薬草薬局で、近年は数も少なくなってきてしまいました。またHerboriste(エルボリスト)という資格がありましたが、これは1941年に廃止されてしまいました。

  • 薬局やオーガニックショップで植物や精油のサプリメントが販売されています。こういったところにフランスでのフィトテラピー製品の充実ぶりが伺えます。

 

フランスの薬局は処方箋をもとに医薬品を販売するだけでなく、一般用医薬品やサプリメントの販売、化粧品の販売も行っています。ホメオパシー、アロマテラピー、フィトテラピーのカウンセリングを行っているところもあります。ディプロムを取得した薬剤師がいる薬局では、精油などの調合をしてくれるところもあります。これも栄養補助食品としての扱いになります。

精油を精油だけでブレンドする場合もあれば、チンキ剤やエキス剤にブレンドすることもあります。

植物を用いる場合も、診断は医師のみに認められた行為ですので患者の訴えにあった植物を選択するにとどまります。またそれを行える領域は限定されています。

 

日本の調剤薬局のように、調剤のみを行うところはほぼありません。ちなみにPréparateurプレパラターというディプロムを持った調剤助手もいて、調剤業務のほとんどを行っています。

 

 

このようにフィトテラピーに用いられる植物で医薬品として認可されているものもあれば、栄養補助食品として利用されているものもあります。(薬剤師に向けての情報なので、ここはしっかりと区別したいと思います。)


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精油に関してはご存知の通り日本では雑貨です。フランスではものによりますが主として栄養補助食品の扱いになります。


よく日本で<フランスのメディカルアロマテラピー>という言葉を耳にしますが、フランスではアロマテラピーはアロマテラピーです。おそらく日本にアロマテラピーが入ってくる際に、イギリスのそれと区別するためにこのような呼び名がついたのではないでしょう。

日本においてアロマテラピーは様々な協会等によりセルフケアのためのツールとして教育普及活動が行われています。

薬剤師としても当然、同等、それ以上の知識を持つことが重要と考えています。


一つ一つの精油をブレンドして使うというのは素晴らしいことですし、私も自身や家族のケアには活用しており、手放せないものです。しかしこれを薬剤師が担うのには残念ながら様々な点で限界があると感じています。(可能性がないとは思いません。)

 

いくらアロマテラピーが一般的なフランスでも大半のお客さんは本などのレシピを頼りに薬局などで買い求めて自分でケアされています。売る側の薬局も、アロマテラピーのスペシャリストを置いているところは少ないです。(アドバイスも信用できる場合とできない場合が・・・)

アロマテラピーというと精油を自分で調合しなければいけないと思われている方も多いと思いますが、フランスでは精油をメインとした栄養補助食品や肌に塗るための商品(化粧品)があり、よく利用されています。

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このようなことを踏まえて、今後日本で薬局が、薬剤師が担うフィトテラピーを作り上げて行きたいと思います。

 

 

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薬剤師と植物療法の会は薬物治療を否定し代替医療を進めてゆく会ではありません。

フランスのフィトテラピーの栄養補助食品としての部分を日本でセルフケアの選択肢の一つとして提案し、地域の皆様の健康のために薬局・薬剤師としての役割を広げたいと思っています。

 

植物のサプリメントを取り扱ってみたいという薬局様がいらっしゃいましたらぜひご連絡ください。導入のお手伝いをさせていただきます。

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PMSのためのフィトテラピー

PMSは多くの女性が経験している症状です。

私も20代の頃、悩んでいました。お腹が張ったり意味もなくイライラし、仕事に支障を来したり。

人により症状は様々です。


まずは食事の栄養バランスを見直すこと、生活習慣を見直すことからはじめましょう。

(アルコールやタバコが悪影響を及ぼすのはいうまでもありません。)

PMSに限ったことではありませんが、加工食品の摂りすぎではビタミンやミネラルなどの栄養素が不足してしまいます。添加物などの代謝にもビタミンやミネラルを消費してしまいます。体の機能調整に必要な分が足りなくなってしまいます。

 

PMSの症状が見られる方の多くにマグネシウム不足が見られるそうです*。マグネシウムは体内の酵素や神経系、筋肉の働き、糖質や脂質、たんぱく質の代謝など多くの機能に関与しています。

マグネシウムと一緒に働くビタミンB6も補うとよいでしょう。(マグネシウムとカルシウムは拮抗しています。マグネシウムとカルシウムを1:2のバランスで摂ることが推奨されています。)

 そして神経伝達物質セロトニンの材料になるアミノ酸、トリプトファンを多く含む食材を摂ることも大切です。

 

マグネシウムを多く含む食材:アーモンド、玄米、豆腐、ごま、ひじき、ほうれん草など

トリプトファンを多く含む食材:ヒマワリの種、筋子、肉類、アーモンド など


そのほかの対策として

 

ストレスの軽減

ストレス状態が続くと自律神経系や内分泌系の働きが乱れ、食物の消化吸収や栄養代謝、ホルモン分泌調整などに支障をきたします。


うっ血を改善する

血が巡らないことには体の機能は正常に働きません。

骨盤内の血行が悪いと子宮や卵巣の機能が低下してしまいます。そうするとホルモン分泌調整(脳下垂体前葉から分泌されるFSH、LHと卵巣から分泌されるエストロゲン、プロゲステロンのフィードバック関係)がうまくいかなくなりますので、ホルモンバランスが崩れてしまうことにもつながります。


ストレス対策やうっ血の改善はフィトテラピーやアロマテラピーが助けになってくれます。

また、PMSはプロゲステロンの不足が起因してることも知られています。植物性プロゲステロン(フィトプロゲステロン)を含む植物も役立つでしょう。

 

  • うっ血の改善:赤ブドウ、ハマメリス、レディースマントル、精油ではサイプレス、サンダルウッド、パチュリーなどを使ってマッサージをするのも効果的。

 

  • フィトプロゲステロンを含む植物:チェストベリー、メリッサ、レディースマントル、ヤロー

 

  •  ストレスの改善:鎮静作用、リラックス作用の知られる精油を活用する。またアダプトゲンとして知られる食材や植物を摂る。(アダプトゲンについては次回詳しく書きます。)

 


フィトテラピーでは植物を「薬」に置き換えて使うのではありません。

必ず、食事や生活習慣の見直しながら、植物の成分も補うことが大切です。

ですから、対策としてはここに書ききれないこともあります。

どんなことを改善したらよいか、薬剤師の立場でどのようなアドバイスができるかを考えて行きたいと思います。

 

参照

 *DR ARNAL:《LE DÉFICIT EN MAGNÉSIUM EST COMMUN À PRESQUE TOUS LES SPM》

http://www.thierrysouccar.com/sante/info/dr-arnal-le-deficit-en-magnesium-est-commun-presque-tous-les-spm-2056参照日2015/10/26

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妊娠中のフィトテラピー

フランス健康の情報雑誌に、婦人科医で植物療法士のベランジェール・アルナール先生監修の記事が掲載されていました。

妊娠中でも行えるフィトテラピーということで、妊娠中に起こりうるトラブルに対処する方法について語られていました。

そちらを参考に、一部ご紹介したいと思います。


《吐き気に》

ティザンヌブレンド:ベルベンヌ、ペパーミント、バジル、メリッサ、ジャーマンカモミール

1リットルの沸かしたお湯に対し、大さじ4杯のティザンヌとすりおろしたショウガをティースプーン一杯分加える。

10分間浸出する。(アンフュージョン)

茶葉を濾した後、レモン汁を加える。

これを1日に6杯程度飲む。

 

《便秘に》

粘液質が豊富なマーシュマロウは便秘の緩和に役立ちます。

ティザンヌとして1日2〜3杯飲むと良いでしょう。

 

《睡眠のために》

メリッサ、リンデンは鎮静・リラックス作用が知られています。

ティザンヌを寝る30分前に飲むと良いでしょう。

 

《血行不良に》

フラボノイドが豊富な赤ブドウ葉、ハマメリスは重い脚や痔の改善に役立つでしょう。サプリメントの形で必要な間摂取しましょう。

 

《乳房の痛みに》

カモミールのハーブウォーターはうっ血除去作用が知られています。

1日3〜4回、湿布として乳房に貼り付けます。改善するまで続けましょう。


参考文献(Référence)

Jasmine Saunier (2005) [ENCEINTE : QUELS REMÈDES NATURELS PEUT-ON PRENDRE ?]

Consultant(s): Dr Bérengère Arnal, gynécologue, phytothérapeute

Francine Caumel-Dauphin, sage-femme libérale  

<http://www.santemagazine.fr/enceinte-quels-remedes-naturels-peut-on-prendre-61102.html>

(参照2015.09.23).

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自己紹介

管理者の梅谷香里です。少し私の自己紹介をさせていただきたいと思います。

 

私は薬剤師として調剤薬局に勤務していました。働き始めた二十代前半の頃、忙しさやストレスで体調を崩し、不眠症や重いPMSに悩まされていました。

当時勤めていた薬局で、ちょっとした精油やハーブを取り扱っていたのがきっかけでアロマテラピーを学びはじめ、そこから徐々にフランスや自然療法に興味を持ちました。

そして「いつかフランスに住む!」と思っていました。

 

その後勉強したフランスの植物療法や東洋医学などから、自分自身の体や心の状態を知る事、食などのライフスタイルを見直す事の大切さを学びました。

 

そして念願かなって移り住んだフランスなのですが、簡単には馴染めませんでした。

食生活、気候などの大きな環境の変化に体がついてこれなかったのです。

 

アトピーのような皮膚炎と激しいかゆみに襲われ眠れない日々が続き、そのせいで気持ちも不安定になりました。外にも出なくなってしまいました。

 

フランスにはエルボリステリという昔ながらの薬草薬局があります。そこでは茶剤としてのハーブ(ティザンヌ)やチンキ剤、アロマテラピーの精油やその他サプリメントなどが置いてあります。全てがフィトテラピーに関連するところです。

 

そこでその原因不明の皮膚炎などの不調について相談しに行きました。

勧められたティザンヌを飲みつつ、食事についてのアドバイスを守っていたところ一ヶ月も経たないうちにすっかり治ってしまいました。フィトテラピーの力を身を以て実感しました。

 

フランスのフィトテラピーを学んでいる方でしたら、エルボリステリをご存知かもしれません。でも実はフランスではエルボリステリよりも普通の薬局の方が、アロマテラピーやフィトテラピーのために身近な存在です。日本に置き換えてみると、”漢方”製剤を飲んだことをがある方は多いと思いますが、かかりつけの"漢方薬局"がある方はそう多くはないと思います。

 

フランスの薬局と日本の薬局。比較してみると異なる点がたくさんありとても面白いですし参考になります。

薬局や薬剤師について、別の機会に詳しく書きたいと思います。

 

これまでも専門書などから独学で情報収集を続けていましたが、来年からパリ第五大学のフィトテラピー・アロマテラピー講座を受講することになりました。


フランスでフィトテラピーやアロマテラピーを学ぶ場所は幾つかあるのですが、ディプロム(資格、免状)を得られるのは大学のみです。この講座には医師、薬剤師、獣医師、助産師などが参加することができます。


今後薬剤師のみなさまに向けて、専門的に学んでいただけるようなシステムを作るのに役立てたいと思います。

 

さいごに

調剤薬局で働く薬剤師は、普段は薬物療法を行う患者さんにしか対面しません。しかし薬剤師は食事や生活習慣の改善をアドバイスできる立場であることを忘れてはならないと思います。

フィトテラピーで学ぶことは薬剤師の業務に大いに役立つと考えています。

(植物を薬の代わりに勧めていこうというものではありませんので誤解のないようにお願いいたします。)


 

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