パリ第五大学植物療法講座

一月も半ばを過ぎてしまいましたがあけましておめでとうございます。

 

年初より早速大学の講座が始まりました。

 

歴史を感じる重厚で美しい校舎・・・中は暖房がきいておらず寒いですが

そこに流れる学生たちのエネルギーがとても心地よく、私も学びへの意欲がさらに高まりました。

内容は大まかに

-フランスとヨーロッパの薬局方、関連法規 

ややこしいのですが、薬局方は日本の生薬総則と似ています。

(大学で習ったのがかすかに記憶に残って・・・。)

 

-医療としてのフィトテラピーアロマテラピー

各領域別、そして少し動物のお話も・・・

 

-エルボリステリでの生薬の扱い方

ハーブの調合や精油の調合について

 

-アーユルヴェーダなどのアジアの伝統医学について

 

そして薬局見学や植物園見学、ラボ見学などもあり盛りだくさんです。

 

授業の中では植物を用いた医薬品のうち市販されているもの、調剤用のもの、またサプリメントなどにおいて商品名やメーカー名が具体的に示されています。

その点非常にわかりやすく、また調剤の際の作業なども具体的に教えてくださいます。

 

 

ところで代替医療という言葉があります。日本では「通常医療に代わる医療」として位置付けられています。

個人的感想ですが、日本で代替医療というと、それが導入されているところを除いて多くの場合、通常医療と対極にあるものになってしまっているように感じます。

 

 

フランスでのフィトテラピーやアロマテラピーは決して通常医療と全く性質の違うものではありません。(しかしフランスが国として代替医療を積極的に認めているわけではありません。)

 

フィトテラピーの中では”伝統的に”という言葉がしばしば見られます。

伝統的に人の体のケアに使われ、時間の流れとともにそれが改善され積み重なってきているわけです。

その伝統的に用いられてきた植物が現代までにある程度有効成分や毒性物質が明らかにされており、また品質管理などに関して国やヨーロッパが定めた規律がある上で、患者の状態に応じて処方・調合する「医療としてのフィトテラピー」が行われているのです。

 

だからと言ってフィトテラピーはどんな病気の治療にでも用いることができるわけではありません。

軽症の場合や病態の初期など、そして行える疾病の範囲も定められています。

また「補完医療」として、通常医療でできないケアを補うことができるものとして使われています。

 

このようにフランスのフィトテラピーは通常医療とは形の違う医療の一つとして隣り合っているように思います。

(日本でも補完代替医療を行っているところはありますが、国としての体制は整っていません。)

 

例えば私が師匠として勉強させてもらっている薬剤師の先生がおりますが、がんの外来化学療法を行っている最中の患者さんに対し、抗がん剤の体への負担を和らげるための植物療法をアドバイスし実践しています。(具体例は控えさせていただきます。)

 

化学療法は患者さんが悩んで考えて選択したことです。

抗がん剤服用中はしっかり栄養を取ることは難しいですし、体力も落ちてしまいます。こうして植物を利用することは患者さんへの助けになっています。

 

ただし使う植物や製品はなんでも良いわけではありません。

有効成分がしっかり含まれている品質良いもの・薬局品質のものであることが重要です。

 

 

日本でも薬剤師が患者の最適なケアのため、またQOL改善のため、現代医学的観点と自然療法的観点でアドバイスできる日が来たらいいなぁなんて勝手に想像しております。

 

何はともあれ、フランスでしっかりと勉強してまいりますので宜しくお願いします!